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横浜博覧会は今から1989年3月25日から10月1日まで現在のみなとみらい21地区で行われた博覧会です。桜木町駅から現在もある動く歩道を用いたり、横浜駅バスターミナル脇(市営バス詰め所)に設置されたロープウェイ、さらにはシーバスなどが会場への主なアクセス方法でした。しかし、これらの交通機関の他にもいくつかの臨時バスが運行されていました。ここではこれらを紹介します。
横浜駅西口から首都高速経由で博覧会場(ゴンドラゲート)を結ぶバスが運行されていました。経路的には以前走行していたの109系統首都高速道路経由の一部にあたります。
横浜駅西口(1番〜5番ポールのあるところの隣(駅ビル寄り)の島が乗り場でした)を出ると首都高速の横浜駅西口インターから首都高速に入ります。そして、現在のみなとみらいインターで降りて、現在の放送ライブラリー付近(?)にあった横浜博覧会のゴンドラゲートを結んでいました。
このバスのすごいところは、横浜駅に当時乗り入れていた市営・民営のバス会社6社(市営、相鉄、神奈中、京急、東急、江ノ電)がこのバスの運行を担当していたことです。市営バスが2〜3台、相鉄バス・神奈中バスが2台、京急バス、東急バス、江ノ電バスが各1台出て路線を運行していました。運行間隔はだいたい10分間隔で、料金は当時の路線バスと同じ料金でした。市営バスは前年に運行を開始した博覧会PR塗装を施したバス(浅間町、保土ヶ谷が担当)が入り、相鉄・京急は博覧会オリジナルのカラーリングのバスが投入されていました。他の会社もその当時の新車を投入していました。
横浜駅からあまり歩かずに会場に行けたことから、結構乗客があったことを覚えています。横浜駅西口に京急バス、江ノ電バスが入ること、桜木町駅付近に東急バスが来ることが珍しかったです。
市営バス、相鉄バス、神奈中バスの写真 | |
京急バス、東急バス、江ノ電バスの写真 |
横浜の中心部での博覧会開催で、駐車場問題は切実でした。そこでこの時は駐車場を会場からちょっと離れたところに設置して車はそこに置き、入場者は連絡バスで会場まで移動するいわゆるパークアンドライドが行われていました。駐車場は以下の3ヶ所に設けられ、駐車場から市営バスが無料で会場(一部は最寄り駅)までの輸送を担当していました。
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今では結構見受けられるシステムですが、当時は画期的なシステムでした。でも、どのバスもさほど乗客がなかったということ(一番多かったのは新本牧だったと思います)を記憶しています。こちらの連絡バスは一般車両が使用されていました。
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夕方になると1台のPR塗装車が本牧車庫から桜木町駅に回送されてきました。そして、「海のゲート入口」という方向幕を掲示し、桜木町駅から発車していきました。
と、いうわけでゲート連絡バスというのがありました。このバスは桜木町駅と高島町ゲート、ゴンドラゲート、海のゲート(シーバス乗り場)入口を結ぶ無料運行のバスでした。私はこのバスに気付くのが結構遅くて、博覧会終了間際に乗ってきました。本牧営業所のPR塗装車が優先的に投入され、現在の140系統(現在というよりかは開設当時のといった方が正確)のルートを走っていました。無料運行ということで、料金箱にはカバーが掛けられており、また金庫もつけていませんでした。運転手さんはどこで何人乗ったのかを記録しながらこの区間を行ったり来たりしていました。奇妙だったのが最初にも書いていたとおり、夕方にならないと動かなかったことです。朝、元気に会場に入ったものの夕方にはへとへとになってしまったお客向けの路線だったのでしょうか・・・。
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横浜博覧会、気がつくともう10年以上前の話になりますが、バスにとってはいろいろと興味深い路線がありました。ここではそんな昔話を書いてみました。
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Presented by 古屋俊和(Toshikazu Furuya) E-mail: tfuruya@bc.mbn.or.jp (なお、@は半角文字にしてお送り下さい) |