市営バスアルバム


横浜ベイスターズ日本一記念オープンバス(磯子)


(日産ディーゼル P−U32Lを改造:元の車は1988年度購入、1998年度廃車)


オープンバス:その1
オープンバス:その2
↑ 1998年11月:市営バス70周年記念祭にて撮影
(写真をクリックすると拡大された写真が出てきます)
オープンバスの車内
↑ 同車車内(座席があったんですね)

 1998年に横浜ベイスターズが日本一になった際に、パシフィコ横浜から横浜スタジアムまでのパレードに使用された車両です。実際に選手が乗り込み、沿道のファンの声援に応えたものでした。

 この車両は磯子営業所で98年度廃車予定だった車両(8−4308号車)を同年9月頃から2人がかり、約20万円の費用をかけて改造したものです。前扉より後ろの部分をばっさりと取り払い、また後ろの扉は埋めています。意外だったこととしては3枚目の写真にあるように車内に座席が残っていたことです。

 さて、この車両ですが一般車両を廃車にして改造したためにこの車両単独で行動を運転することは出来ません。優勝パレードの際は特別に仮ナンバーを交付してもらい、運転したそうです。このとき、磯子営業所からの運搬はレッカー車を用いての移動だったそうです。

 今後のこの車両の去就ですが、ベイスターズファンやバスのファンらからは「残しておいてほしい」という意見が結構あるようで、市としてもこの動きに応えようといろいろと調整を行っているようです。しかし、この車両、仮にナンバープレート登録が行えるとしても88もしくは800シリーズの扱いになるでしょうから、実現は難しいようです。ちなみにこの車両、この展示以降何回かイベントにかり出されていますが、通常は磯子営業所で青いシートをかけられて置かれています。車庫の市営住宅側の置き場にいるので、産業道路側からは大きくは見えませんが、青いシートでその存在はわかります。

 このイベントでも写真を撮っている人が多かったこのバス、磯子営業所にも見学の申し込みが殺到しているそうです。ですが、営業所としては業務の安全確保のためにそのような申し込みは全て断っているそうです。バスの撮影の際はご注意ください(なお、私は営業所の敷地に入り込んでの撮影は特別な場合をのぞいてはしていません)。

 このバスの元となった8−4308号車。リンクがあるとおり、現役時代の写真も紹介しています。親切な運転手さんが担当していてよく99系統などで乗ったものでした。ちなみに一般車が廃車になった後の行方ですが、最近では第2の車生としてあちこちに売られるケースが多いようです。横浜市の場合は廃車予定車両のリストを作り、解体処分とする車両と他の会社に売ることの出来る車両とに分けるそうです。他の会社に売る場合は、横浜市が直接売るのではなく、間に中古車取り扱いの業者が入るとのことです。昔は車両の耐用年限である13年フルに使用する車両も結構多かったのですが、最近では9年から11年程度(平均して10年程度)で廃車となる場合がほとんどです。ですから、第2の車生を国内及び国外で過ごす車両が増えてきているようです。