営業所の内部を見学

5.営業所内部見学

 最後に営業所事務棟に戻り、営業所長さんから営業所の実状、また運転手さんから乗客への要望点などの意見交換会が行われました。そしてその後事務所内の見学を行いました。バスの運行状況を確認できるシステム(「バス運行改善システム:Bus Operation Improvement System(略してBOIS)」。詳細は後日別ページにて紹介できればいいなと思っています)について簡単に触れていきたいと思います。

バス運行改善システム画面
バス運行改善システム画面

 これはいくつかあるシステムの画面の一つ、路線状況表示の画面です。他にも統計処理、実績処理、勤務実績などの管理がこのシステムで出来ます。この画面は1996年にモニターでの営業所見学会で保土ヶ谷営業所のものを見たことがありますが、この3年半の間にシステムが多少変わったようです。3年前は一昔前の大学などでよく見かけることの出来たTSS端末のようなものでしたが、現在のはWindows系の画面のようです。

 この画面は21・76・78・98系統の運行状況表示画面のようで、一番左が「磯子駅」、一番右が「滝頭」になっています。これによってどこにどの車両がいるか、所定X分の所をどれくらいの時間で走っているかを確認することが出来ます。この情報は車内に据え付けられている車載送信機で送られてきます。車内の次バス停表示機、バス停の接近表示機などと連携しています。

 運行状況については所定時間に対してどれくらい遅れているかによって画面表示が変わるようになっています。遅れが大きくなると赤色で運行状況が表示されます。乗客からの問い合わせに関してはこの画面の情報を元に(乗客からの通報があって)連絡をするそうです。また、運転手さんに対しては車内据え付けの無線機を用いて状況連絡を行うようになっています。ちなみに、無線の音量はわざと大きめにして乗客にも出来るだけ状況が伝わるように交信を行っているのだとか。

 この日、上の画面の系統ではそうひどい遅れが出ていないようでした。そこで、所長さんは系統を変えてみました。

バス運行改善システム画面・その2
バス運行改善システム画面

 今度は11・130・131系統の画面です。一番左が「パシフィコ横浜」、その隣が「桜木町駅」となっています。この2区間を結ぶラインが赤い色になっているのがおわかりになるかと思います。所定5分程度のこの区間がこの時点で15分かかっていることになっており、遅れのひどさから赤い色での表示になっているのです。見学会は10月16日に行われたのですが、14日に「ジャックモール」が出来たばかりであったためそこへ向かう人たちによって渋滞が発生し、みなとみらい21地区のダイヤが大幅に乱れたようです。

 ここで「これだけ把握できている場合、臨時便を出すなどの措置はとれないのですか?」と尋ねたのですが、運転手さん及び車両が足りないのでそう簡単に臨時便を出すことは出来ないという返事をもらいました(モニターの時は状況に応じて臨時便を出すなどの策をとりますというお話だったのですが・・・)。何でも慢性的な運転手さん不足に悩まされているのだとか。