車両の見学・その4 CNG(天然ガス)バス

2.3.CNG(天然ガス)バス

 現在、滝頭営業所にしかいないCNG(天然ガス)バスの紹介をここではしていきます。

 CNGバスは天然ガスを燃料として走るバスです。二酸化炭素や窒素酸化物の排出が少なく環境にやさしいバスとして大都市圏を中心に1994年頃から運転を開始してきました。横浜市営バスでは1994年に1台試験導入を行い、浅間町営業所管内で走行実験を行ってきました。そして、1996年にここ滝頭に専用の充填施設を建設し、浅間町営業所にいた車両を含めて本格的運用を開始しました。

 充填所については別にページを設けますのでここでは詳細を書きませんが、全国でも最大規模のものです。

CNG(天然ガス)バスの紹介
CNGバス・その1 ガスボンベ・その1
CNGバス・その2 ガスボンベ・その2

 上の写真にあるのが燃料である天然ガスを入れるボンベです。全部で6本設置されています。1回の充填(満タン状態にして)でだいたい200km走行することが出来るそうです。ちなみに、ディーゼルエンジンの車両に比べるとこの数字は低いものになります。もう少し具体的に書きますと、ディーゼルエンジンの車両は1キロメートル走るのに20円程度のコストがかかるそうなのですが、このCNGバスですと同じ1キロメートルを走るのに40円というディーゼル車の倍のコストがかかるのです。経済的にはあまりいい面はありませんが、環境面を考えるとやはりこちらの方がいいんでしょうね。

 では、どれだけ環境にいいのか簡単な比較をしてみましょう。

CNGバス・その3 CNGバスの排気ガス吹き出し口
CNGガスと一般車の比較 ディーゼルエンジンのバスの
排気ガス吹き出し口

 排気ガスの吹き出し口を見てみるとCNGバスが環境にやさしいということがよくわかります。ちなみに、CNGガスバスの吹き出し口を手で触ってもほとんど汚れがつきません。一方、ディーゼルエンジンのバスの吹き出し口を手で触ると手が真っ黒に汚れてしまいます。

 エンジンの紹介は工場見学のところで触れていますので、ちょっと細かいところを見てみましょう。

CNGバス・その4 エンジン部分

 写真中央にあるボタンを押すとエンジンルームのロックが外れるようです。ちなみに、ディーゼルエンジン車を含めてあることだそうですが、1台1台でエンジンの調子の善し悪しが結構顕著に出てくるそうです。なお、CNGバスは一般にはディーゼルエンジンの車両に比べると出力が劣るといわれているようですが、滝頭営業所の場合、山岳路線となる11系統、21系統などでもあまり問題はないとのことです。