研究所前(302、303系統)

 「研究所前」は市営地下鉄中川駅の近くで、近くに化粧品会社などの研究所が(これを書いている時点で)3ヶ所あります。横浜市営バスの302系統、303系統が平成3年12月から平成6年11月(302系統は平成5年3月に廃止)という短い期間ではありましたが、走っていました。現在では市営バスとほぼ同じ時期に運転を開始した東急バスの1停留所として存在しています。

 今回はそんな研究所前を取り上げてみました。


1.研究所前の位置

 研究所前バス停は市営地下鉄の中川駅から直線距離で約500mほど行ったところにあります(ただし、ストレートには行きにくいようです)。現在では東急バスのセンター北線(東山田営業所所管)が走っています。以下の路線がこの研究所前に停車します。

研究所前通過路線
(東急バス)
起点 終点
たまプラーザ駅 新北川橋
たまプラーザ駅 センター南駅
たまプラーザ駅 センター北駅
たまプラーザ駅 すみれが丘

 運行本数は1時間に3から4本程度です(全日)。新北川橋、センター北・南駅、すみれが丘行きがそれぞれ1時間に1本ずつ運転されていると考えていいかと思います。


2.研究所前バス停

 研究所前バス停は現在では東急バスのバス停になっていますが、屋根などの構造は市営バス様式をまだ使用しています。

研究所前バス停
研究所前バス停

 バス停のポールは市営バスが走っていた頃から写真に写っている東急バス様式のものがあったと記憶しています。実際、それを示す痕跡もありました(もっとも、たまプラーザ駅方面のバス停はこの先は東急バスしか走らないため、あって当然なのですが・・・)。


3.昔から東急バスのバス停があった痕跡

 バス停をよく見てみると以下のように写っていました。

バス停の拡大写真
バス停の拡大写真

 中央の「東急」をかかれた脇に「市営」というのがうっすらと書かれているのがおわかりでしょうか。市営バスが走っていた頃から使っていた痕跡かと思います。


4.周辺の変化

 前にこのバス停に降り立ったのが1993年の3月の地下鉄あざみの開業直後でした。まだこの時は303系統に新横浜駅〜研究所前系統がありました。303系統の写真とあわせて紹介します。

研究所前周辺
(上:1993年3月30日、下:2000年2月5日)
研究所前:1993年3月
研究所前:2000年2月

 十字路を表す標識はそのままのようですね。上の写真の中心に写っている建物は増築が行われたようですが、現在も残っています。また、2000年の写真ではガソリンスタンドが出来ています。

 1993年の写真に写る303系統はこれから折返場に向かうところです。


5.折返場の跡

 研究所前からあざみ野、たまプラーザ方向にしばらく行ったところにバスの折返場がありました。現在はコイン式の洗車場になっています。

現在の折返場跡
現在の折返場跡

6.終わりに

 ここまでバス路線が延びたのにはいろいろな理由があったかと思いますが、北山田にあった折返場が使えなくなったことが大きな原因かなと思います。今では地下鉄が近くを走るため比較的行きやすくなったところですが、地下鉄がないときの北山田は中区に住む私にとっては「なかなか行けないところ」の一つでした。市営バスがここまで伸びたことはカレンダーなどからわかっていましたが、大学時代はなかなか時間がとれずに結局ここにはじめてきたのは地下鉄あざみの開業の前日、302系統の最終日となりました。その後、地下鉄開業後にもう一度バスに乗りに行ったときに303系統に乗り、かろうじてどちらも乗ることが出来たものでした。