横浜市交通局関連文献紹介のページ

 これまで、あまりこのページ作成に参考にしてきた文献について触れていませんでしたが、今回、私がどのような文書を用いてページを作っているかを紹介してみることにしました。また、手元にある横浜市交通局関連(路面電車など)の書籍についても個々で触れたいと思います。現在では購入が出来ない書籍もありますが、(横浜市立中央)図書館などで見ることが出来るものもありますので、よければ参考にしてみて下さい。


−横浜市交通局関連書籍、資料−

1.「のりあい自動車 横浜市バス60年」:昭和63年11月10日発行:横浜市交通局

 市営バス開業60周年を記念して発行された記念誌です。一般にはそう出回らず、有隣堂などの一部の書店のみの発売でした。発売日は平日で、当時高校2年生だった私は同級生だった友人と2人で横浜駅の東西の有隣堂をかけずり回り、東口のルミネ店で最後の2冊を友人と共に購入したものでした。1冊3000円で、高校生時代の私としては結構厳しい買い物だったことを良く覚えています。でも、内容はそういう事情を吹き飛ばすものでした。

 60年間の出来事や路線や車両の変遷などが視覚的にもわかるようになっており、現在でも横浜市営バスについての資料としては一級品ではないかと思います。現在、購入することは古本屋などに行かない限りは無理ですが、市内の大抵の図書館に置かれているので、見ることは出来ます。

2.「バスジャパン ニューハンドブックス 28 横浜市交通局」:平成11年8月1日発行:BJエディターズ

 「バスジャパン」というのは昭和61年に創刊されたバスの雑誌のことです。その雑誌が姿形を変えて出てきたのがこの「ニューハンドブックス」です。このシリーズが刊行された当初から横浜市交通局はラインナップには入っていたものの、一向に出てこないでやきもきしたものでした。平成11年8月になってようやく刊行されました。レイルウェイライターの種村直樹氏によるバス乗り継ぎの旅、終点紹介、そしてこのハンドブック最大の特徴である車両の現状と、小さい本ながら内容はかなりつまったものになっております。税抜き価格1000円で、現在も発売中です。

3.「バスラマ インターナショナル」:(雑誌)ぽると出版(Update!)

 ちまたでは結構有名なバスの雑誌です。大きなサイズが特徴です。毎号全国のバス事業者を特集しており、横浜市交通局は1991年11月:通巻8号にて取り上げられ、その後2002年11月:通巻74号で再び取り上げられました。74号は8号に比べるとページ数、写真の数がかなり増えています。その他にもCNGガスバス、黒煙フィルター車を特集した1997年7月:通巻42号などがあります。

4.横浜市営交通八十年史:平成13年3月31日発行:横浜市

 平成13年4月、横浜市交通局の前身である横浜市電氣局が設立されて80年を迎えました。これを記念して市営交通80年の歴史をまとめた記念誌が発刊されました。路面電車、バス、トロリーバス、地下鉄の歴史を細かく紹介しており、横浜市交通局を見ていく上での貴重な資料になるかと思います。

5.「市民グラフ横浜 94号」:平成7年12月22日発行:横浜市

 横浜市が定期的に発行している「市民グラフ横浜」ですが、この94号では横浜市内を走る路線バスについて特集が組まれております。市営バスに限りませんが、市内のいろいろな路線バスの紹介などがあって面白いものになっております。

6.「ちんちん電車−ハマッ子の足70年」:昭和47年3月20日発行:横浜市

 横浜市内を走っていた路面電車の廃止を記念して作成された記念誌です。路面電車の誕生から廃止までを細かく紹介した1冊です。路面電車についての本なのでバスについてはそう詳しくは出ていませんが、電車とともに写るバスの写真をがあり、当時のバスの様子を伺い知ることが出来ます。また、路面電車が走っていた頃(30年前くらい)の横浜の様子を見ることの出来る貴重な資料になっています。

 親戚が持っていたのを良く見せてもらっていたのですが、その親戚が亡くなった際に行方不明になってしまい、手に入れるのは半ばあきらめていました。しかし、ひょんなことからこの本を入手することが出来ました。

7.「横浜市電 廃止記念 乗車券でつづる70年の歴史」:昭和47年4月1日発行:長谷川弘和・著:(現在大正出版にて扱)

 上記の記念誌とほぼ同時に発行された横浜市電の切符を紹介する本です。今では考えられませんが、昔の市電には乗換券制度などがあり、路線の延長などで刻々と変わる乗り換え券を多数紹介しています。また、各種記念乗車券、回数券や定期券なども詳しく紹介しています。折々に市電の写真もあり、横浜の路面電車についていろいろとわかる資料の一つです。

8.「チンチン電車始末記」:昭和63年8月1日発行:依田幸一・著:神奈川新聞社、かなしん出版

 横浜市電について書かれた本です。ですが、バスについてもいろいろと記述があって参考になりました。著者は交通局の元職員の方で、市電の車掌、運転手から浅間町営業所の所長を歴任された方で、実際の職務の体験談などが詳しく出ており、横浜市交通局の話はもちろん、横浜の歴史についても色々わかる本となっております。私は1989年年頭に購入しましたが、現在は書店で買えるかは不明です。ですが、中央図書館にはあります。

9.横浜市電の時代:平成10年3月10日発行:長谷川弘和・著:大正出版

 横浜市電の歴史を多くの写真を用いて紹介している本です。戦後間もない頃のカラー写真など貴重な写真が満載の本になっています。横浜の路面電車の本は東京の都電などに比べるとこれまで余りなかったのですが、この頃から少しずつですが出版されるようになり、市営交通を知る貴重な資料が増えてきました。

10.「懐かしの横浜市電 あの頃の市電通りへ」:平成12年9月15日発行:天野洋一&武相高校鉄道研究同好会・著:竹内書店新社

 「ブルーライン」でも定点比較写真を何枚か掲載しておりますが、横浜市電が走っていた頃と今の定点比較写真を集めた本です。市電が消えて約30年、町並みも大きく変わっていることが実感できます。また、ページによっては古いバスの写真も写っており、横浜駅での4系統追浜行きや弘明寺付近での30系統芹ヶ谷行きなど、今では見られないバスの写真を見ることが出来ます。

11.横浜市電の走った街 今昔:平成13年10月1日発行:長谷川弘和・著:JTB(New!)

 9.の本の著者による市電が走っていた頃と現在の定点比較写真の本です。趣旨は10.の本と同じものですが、写真を撮影される方が違えば写真の中身も当然異なるわけで、こちらの本も非常に興味深い内容になっています。

12.「事業概要・事業年報・事業月報」:横浜市交通局

 横浜市営バスについて深く調べるには最適な資料です。いわゆる内部資料で、中央図書館や市役所の市民情報センターなどでしか見ることが出来ないものになっています。中央図書館には昭和28年度の事業概要が現存する最古のものとしてあり、当時の路線一覧表や路線図などが載っています。古い路線データや路線の歴史などはこれらを用いています。

13.「横浜市交通局報」:横浜市交通局

 交通局の広報です。こちらも中央図書館や市役所の市民情報センターなどでしか見ることが出来ません。局報なので事業年報などよりも細かいレベルで路線の移り変わりなどがわかります。今後はこれを用いた歴史調査などをしていきたいと思っています。

14.「横濱市電氣局事業誌」:横浜市交通局

 戦前に出された電気局(現在の交通局)の事業誌です。この本の7章に市営バス黎明期に関する内容が書かれています。旧仮名遣いで書かれているため、少々読みにくいのですが、戦前のバスについて知る貴重な資料になっています。これは中央図書館の蔵書です。

15.「乗合自動車乗客交通調査統計書」:横浜市交通局

 これまた中央図書館の蔵書です。昭和30年10月に市内の全路線バスの乗客調査が行われました。その時の記録をまとめたものです。この本を見ることによってその当時どれだけのバスが市内を走っていたかがわかります。単なる統計資料以上の資料価値があるかと思います。

16.「モニター、見学会等での配付資料」:横浜市交通局

 ページ作者は交通局のモニターをしてきたため、そこでいろいろな資料をもらいました。ここに紹介するには量が多いので特定のものを出しませんが、ページ作成にいくつか参考にしています(無論、書ける範囲に限っています)。また、営業所の見学会などのイベントにも参加していますので、そこでも参考になる資料や話などを聞いてきています。

 この他に交通局発行の路線図やカレンダーなども参考にしています。


−バス関係その他の書籍・資料−

1.「日本路線バス総合カタログ」:昭和60年2月15日発行:日本バス友の会

 大学に入るちょっと前に立ち寄った東京神保町の書店で偶然見かけたのがこの路線バスのカタログでした。大きくて分厚い本の中に7000枚以上のバスの写真があり、どうしても欲しくなりました。ただし、1冊12000円という価格では買えませんでした。

 その後、大学に入ってからまさに「清水の舞台から飛び降りる」形で買ってしまいました。現在も手元にあります。古いバスについての形式判定などに大いに役に立つ資料になっています。

2.「BUS バス−その魅力と車両構造」:平成8年2月8日発行:GP企画センター・編:グランプリ出版

 バスの構造などが詳しく書かれた本です。設計から車両完成までのプロセスの紹介や、リフトバスなどの構造の紹介などが出ています。出版当時、各社でハイブリッドバスの開発が進んでいたことからこれらの車両に関する記述が多くあり、アルバムページ作成時などには参考になりました。

3.「日本のバス年代記」:平成11年11月24日発行:鈴木文彦・著:グランプリ出版

 作者の方はバスの世界では有名な方ですね。最近出たばかりでまだ私もきちんと読んだわけではないのですが、日本のバスの歴史(主に戦後)が写真入りで詳しく出ています。バスについていろいろと知るにはよい本かと思います。


 他にも乗り入れ他社に関係する資料(記念誌など)がありますが、ここでは主に横浜市交通局に関する資料、ページ作成時に使用した資料をもとに一覧を作成してみました。とりあえず挙げてみましたが、今後また新たな資料が出てくれば紹介していこうと思っています。


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Presented by 古屋俊和(Toshikazu Furuya)
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